シンポジウム2:☆
「人生の終焉を迎える人にどうかかわるか」
岩城典子 NPO法人マギー東京
杉浦真 安城厚生病院
石井美希 伊勢崎市民病院
第7回エンドオブライフセミナーでは「人生の終焉を迎える人にどう語りかけるか」について研修会を開催しました。学会ではその続編として、さらに深く掘り下げていきたいと考えております。終末期を診ている医師、看護師、がん看護専門看護師の立場で、日々の関りを振り返り、テーマについて明らかにしていきます。
市民公開講座1(市民と専門職の協働委員会共同企画):☆
シンポジウム「文学・詩から紐解くエンドオブライフケア」
萩原朔美 前橋文学館長
足立智孝 亀田医療大学
他 予定
日本には、古代から和歌や俳句に託して、死生(観)を情感ゆたかに歌い、言葉にしてきた長い伝統があります。近代以降は、詩(いわゆる口語自由詩)の形で、様々な死別の哀惜・愛情・死生観についての詩作品が書かれ、広く市民にも親しまれてきました。この企画では、「文学・詩から紐解くエンドオブライフケア」と題して、日本人が「ことば」を介して、病や死とどう向き合ってきたかを探りたいと思います。ご登壇者として、詩人の萩原朔太郎を祖父とし、映像作家・批評・前橋文学館長として活躍される萩原朔美氏をはじめ、多分野の方々をお招きし、文学が人間の生と死について表現してきた軌跡を熱く語っていただきます。
市民公開講座2:☆
「歴史を紐解く死生観-平安文化の雅な世界から-」
群馬大学教育学部 藤本宗利
日本の国文学者・教育者である藤本氏は、特に平安時代の文学、枕草子や源氏物語などを研究されています。この時代の平安文化の雅な世界に生きる人々は自由に瑞々しく生きており、自分の思いを季節の移り変わりいく自然とともに伝えています。もっと深く掘り下げると和歌に代わるべき価値観の誕生や特異な自然観照、人間洞察など、深い死生観が見えてきます。感性のきらめきを放つ清少納言の話題も交えて、現在社会の私たちへどう生きて、散っていくかを講演していただきます。昌賢学園まえばしホール・大ホールでの講演は平安装束してご登場していただき、雅の世界に誘います。
委員会企画講演:リレー講演1:☆
「非がんとがんの緩和ケア」
平原佐斗司 東京ふれあい医療生協協同組合 研修・研究センター
竹田果南 緩和ケアいっぽ
エンドオブライフケアを受ける人は非がん・がんの疾患を持っていることが多く、ケアを行う者は、その軌跡や症状の特徴、症状緩和のケア方法の理解が求められます。本講師はこれらの知見に精通し、日々、実践をされています。平原氏には「非がん」、竹田氏からは「がん」について緩和ケアについてご講演いただき、両者の相違を比較しながら、皆さんに学んでいただければと思います。
委員会企画講演:リレー講演2:☆
「ALSへの告知・エンドオブライフケア」
荻野美恵子 国際医療福祉大学
牛久保美津子 群馬大学大学院保健学研究科
難病を代表するALS。ALSは運動神経系が衰えていく疾患で進行すると呼吸もできなくなります。知覚神経は障害されないため視力や聴力は保たれています。エンドオブライフケアでは死への恐怖と様々な苦痛を本人だけにしない関りが求められますが、大変難しいケアともいえます。荻野氏は最前線で医師として関わり、その姿はテレビで放映され、大反響をうみました。牛久保氏はALSに関するケアの研究を長期に渡り続けておられます。本講師2名のリレー講演、乞うご期待。
日本エンドオブライフケア学会 第6回学術集会 (klar.co.jp)